ダイナマイトどんどん [日記]
昔、映画「ダイナマイトどんどん」を見た時のことです。
ヤクザ同士の抗争を野球で決着をつけるという奇想天外なストーリーにワクワクして見ておりました。
脇を固める演者も岸田森さんやら松竹新喜劇の小島秀哉さんやら風車の矢七の中谷一郎さんなど、仁侠映画としてはかなり異色で、演技を見ているだけでもこの映画にのめり込みました。
プレーボール!
応援団がエールを送ります。三味線のお姉さん方がお囃子を奏でる。かたや水商売のネエチャン達が派手な格好でフレー!フレー!とやる。
あれ?この光景はどこかで見たような……。
そうだ、「ロンゲスト・ヤード」だ。
と、思った瞬間。「ダイナマイトどんどん」への体温は少し下がったのを覚えています。なにかと考えすぎてしまう二十歳の頃でした。
時は移り、それから二十数年。
日刊スポーツ新聞社:日刊スポーツ映画大賞での「長江の抽斗」というブログを連載することになり、最初に書こうと思ったのが昔見て感動した”ロバー・トアルドリッチ”監督作品のことであります。
一回目は「北国の帝王」を随分書き込んでしまい「ロンゲスト・ヤード」を書くには体力を使い果たしてしまったので二回目ということに……。
次の投稿まで一週間の余裕ができたので、「ダイナマイトどんどん」のことを思い出し、レンタルビデオ屋さんへレッツゴーであります。
見直してみました。
プレーボール!。三味線軍団のお囃子。問題の場面。
あれ?違う!
「ロンゲスト・ヤード」のマネじゃありません。
水商売のお姉ちゃん方は衣装が派手なだけでパクリではないのです。
そりゃ、映画の題材を「ロンゲスト・ヤード」からインスパイヤーされたのかもしれませんが、それをパクリとはいえません。
僕の体温は急に上昇し、若かりし頃の映画館の中へと戻っていきました。
「ダイナマイトどんどん」は面白いですよ。映画史に残ってもいいと思います。
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